えりあしと私

またいつか月下の淡い光の元で

玉子に願いを 〜映画 心が叫びたがってるんだ。〜

 

8月の終わりって、どうしても夏の終わりのような気がしてしまうのは私だけではないはず。

その前に、この夏を書き残しておこうと思って。今日は映画『心が叫びたがってるんだ。』感想を書き留める夏の終わり。  Mission:Kも書きたいんだけどやっぱりまだ駄々をこねて3017年にいたい

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虹がかかると噂のパンフレット、不器用すぎて全く虹出せませんでした無念

 

 

 

このブログを読んでくださっているということは恐らく映画を観た方だと思うのでストーリーに沿っては書きません。映画批評でもない、1人の中島健人ファンの感想です。

と言っても私は健人くんの演技を昔から見てきたわけではないので、健人くんの演技について語れるわけでもありません。健人くんの顔がかわいいとかピアノが素敵とか顔がかわいいとかいう感想はそんなもん皆知ってるわ!だと思うので、皆知ってそうな話も端折ります。

 

私が今から書くものは、ここさけはこういう映画だった!と決めつけているわけではなく、「私はこう受け取った」という感想です。これを読んでいる人の感想と違って当然だと思います。それを踏まえた上で読んでください。劇中のセリフや健人くんが雑誌等で話していたことは一語一句正しいわけではないのでニュアンスとして受け取ってください。

  

今回は3つに絞って『王子様は誰か』『拓実と順』『主演 中島健人』  それではどうぞ!

 

 

 

 

 

王子様は誰か

初っ端からラストシーンの話をするのか!というツッコミをさておき、映画を観終わった後に見かける感想で多かったのが「ミュージカルシーンの王子様は中島健人だった!」「最後健人くん王子解禁してた!」という意見だったように思います。

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これですね。

健人くんも、撮影中は王子様中島健人を抑えてと言われていたけど最後のミュージカルシーンは王子様解禁してと監督に言われたと話していました。

 

 結論から言うとわたしはミュージカルシーンを観て、中島健人だとは思いませんでした。

もちろんキラキラ輝く王子様でかっこよくて素敵だったけど、私がそこに観たのは中島健人解禁!ではなく、坂上拓実の本音でした。

 拓実くん、本当はああいうミュージカルとか舞台で音楽を紡ぐことをやりたかったんだろうなという本音が見えた気がしました。

 

映画の序盤、ふれ交の実行委員に選ばれた拓実は担任しまっちょの元に向かい実行委員を断ろうとします。玉子の歌をアコーディオンで弾き語りしているシーンです。でもしまっちょは成瀬からの辞退届を見なかったことにすると言い、拓実の申し出も聞こうとはしませんでした。「いいですよ、もう…」とため息をつく拓実に、しまっちょはふれ交の出し物にミュージカルを提案します。「どうせみんな賛成しませんよ」と言う拓実。しまっちょは

お前さぁ、いつもそうやって自分の本音言わないのな 

 と一言。みんなって、お前は?お前はどう思うのだと拓実の本音を聞き出そうとしますが、拓実は何も言わずに出ていってしまいます。

 2回目に観た時にここでやっとピンときました。しまっちょは全部分かっているし、拓実は本音をやはり隠している、と。

拓実が何をやりたかったのかはハッキリとは分かりませんが、本当はミュージカルや音楽をやりたかったんじゃないかなと。幼い頃自分のピアノのせいで両親が離婚してしまったという苦い思い出から、ピアノや音楽に対してマイナスな気持ちを抱えていたであろう拓実も、元はと言えば音楽が好きだからピアノに向かっていた。本当は、本当は、音楽がやりたいと心のどこかで願っていたのだろうと思いました。

それでもミュージカルに乗り気ではないように見えたのは、本音を隠していたからなのかは分かりませんが。それ以外の理由があるとしたら、ミュージカルそのものが嫌というのではなく、今からやって間に合わないだろうという諦めの色が強いだろうなと思います。

 実行委員4人が屋上で話している時も、拓実は「本当に王子役やらなきゃだめ?」と仁藤にたずねていますが、王子様という大役を本当にやりたくなかったらもっと必死に訴えているはずだし、仁藤に不安な自分の背中を押して欲しかったのでは?と私は都合いい解釈をしています(もしくはミュージカルやりたかったけど王子役は想定外だったというパターン)。自分のせいで両親が離婚したという話を渡り廊下で仁藤に話した後、コンビニ帰りの夜道で「なんで俺、仁藤にあんなこと話したんだろ…」と我に返りますがきっとそういうことなんだと思います。ファミレスで順の腹痛が起こった後に仁藤と2人で歩いている時も、俺は自分の本音が言えないというニュアンスのことを話しています(仁藤は立ち止まってしまってその話を聞いてはいませんが)。本当の自分とか、少し不安な気持ちとか、全部話せてしまえる人が、拓実にとっての仁藤なのかなと思います。……好きとは言えないんだけどね。

 話が逸れました、拓実の本音が見えたから、私が最後の最後まで観たのは坂上拓実でした。初見は後半ほとんど泣いていたしミュージカルシーンは「王子様…!!!」としか思わなかったのですが、2回目以降はエンドロールが1番泣いた気がします。最後までスクリーンにいたのは坂上拓実だったから1番に “中島健人” という文字が浮かんで、そうかこれは健人くんだったんだなという味わったことのない気持ちになりました。

 

もちろん、ごく普通の男子高校生が突然あそこまで堂々と舞台で歌うのは厳しいだろうし王子様の違和感なさすぎだしオーラが半端じゃないってのは分かります。でも、拓実は順と同じくらいのやる気があった。だからミュージカルに向けて全力で走る順についていけたし、順の詞に合う曲も全力で探したし、王子役もあれだけこなせる。

それに何より『古今東西ミュージカルってのは大抵奇跡がつきもの』だから。みんなが奇跡を起こして、大きな奇跡になって。圧巻のミュージカルシーンでした。拓実くん、王子役とっても素敵だったよ。

 

 

 

拓実と順

ここさけ実写化が決まってから私はアニメ版を観ました。順が主役だったから、どうして映画は拓実が主役になっているんだろうと思っていました。ミュージカル青春の向こう脛は順が考えた物語だけど実話に基づいている。順は日常を物語のように見て過ごしている部分があるのかなと思いました。順が見る日常の主役は自分ではなく、いつも視界の中心にいる坂上拓実くん。だから主役なのかなと…思ったのですが…文字にするとよくわからない…

 

私が『心が叫びたがってるんだ。』から受け取った主題は『言葉』でした。恋愛や失恋、音楽や歌、青春、色々受け取れると思いますが私の場合は言葉でした。

言いたい本当の気持ちはたくさんあるのに言葉を喋るとお腹が痛くなってしまう順。本当の気持ちを伝えることが怖くなり、自分に言いたいことなど最初からなかったと思ってしまう拓実。

お互いのおかげでその縛りを解くことができた。順はそこに恋愛感情も乗っているから、『救ってくれた人』『救ってくれた好きな人』というすれ違いが切ないポイントではあるけれど。順が言葉を喋れない分、2人は共有してきた言葉が多いのだと思います。文字にすると会話の中で拓実は一度順の言葉を頭の中で読むから、共有するという色が強くなるのかなと思います。最後に順が言う『いつも私の気持ち分かってくれてキモイんだよ!』も、共有してきたからなのかなぁとか思ったり。(この2人、私の心読めるんですか?から始まるけどそれは目を伏せる)(考察不足)

 人一倍言葉に敏感な2人だからこそ、共通している『本音が言えない』という縛りを解くことができた。ここまで書いてて思ったけどこの2人について書いてたら映画全編に及ぶ…ので次に進みます。

 とにかく私は、2人がお互いを救ったという事実が好きです。順でなければならなかった。拓実でなければならなかった。そんな2人が出会えたのも、ミュージカルが呼び起こした奇跡なのかもしれません。

 

 

 

主演 中島健人

 お決まりのポエムを詠みたいがだけにこの項目を設置しました。お察しください。

 

今回、健人くんがここさけ関連で載っていた雑誌から素敵な言葉をたくさん受け取ることができてとっても幸せでした。健人くんの発言から、私たちがスケールの大きい考察をしても余裕で超えてくる。それがとても嬉しかった。健人くんの素敵な発言をまとめて載せようと思って拾い始めたけど、あまりにも多かったのでまた今度にします。

1つだけ、文章を読んで涙が止まらなかった一文があるのでそれだけは書き残しておこうと思います。心が叫びたがってるんだ。のパンフレットです

 

言葉の重みについて、中島さんはどう受け止めていますか
ー 言葉は、時に人を傷つける武器にもなる、時に人を喜ばせる花束にもなることを、改めて気づかせてもらいました。(中略)100%で伝えると良くないときもあるし、100%で伝えなくてはならないときもある。また、本音で話すと良くないときもあるけれど、本音で話さなくてはならないときもある。この映画には、そういう瞬間がたくさん描かれているので、たくさん学ばせてもらいました。そして、もっと人間らしく生きていいんだと、この作品のおかげで肩の力が抜けました。


最後の一文で涙が溢れました。私は健人くんをずっと見てきたわけではないけど、嬉しかった。好きになってすぐ、健人くんは肩の力を抜くことが苦手なんだろうなと思ったり、余計なお世話だと分かりつつそれを心配したりすることもあって。それがここさけのおかげでようやく肩の力を抜くことができたと話す健人くん。STAGEオーラスで「たまには中島健人自身も、肩の力を抜いてもいいんじゃない?」と笑顔を見せた健人くん。その時も私は会場で泣いてしまったけれど、あの言葉はここさけを完成させた健人くんだから言えた言葉だったんだと繋がりました。

 

 

 

〜ここからほんっとに考察でもない何の根拠もない推測ですので不快でしたら戻ってください〜

健人くんにとって肩の力が入る/抜ける とは何かを考えた時にいくつか思いついた中で、1番私の中でピンときたのは 周りに対するセンサーのオンオフでした。
私が見る健人くんはいつも、周りの人や環境に五感をものすごく研ぎ澄ませているように見えていました。鋭く感じ取ってしまう様々なものを取り込んで、健人くん自身の輝きとして放つこともあるけれど、鋭すぎて肩の力が抜けない状態になってしまう、みたいな。
拓実になった時に、健人くんはそのスイッチを切ったように見えました。いや、切らなければならなかった。ずっとスイッチを入れていたからこそ、切った景色は新鮮だったんじゃないかなと思うし、だからこそあの拓実が現れたのだと思います。五感を研ぎ澄ませていない分、もっと柔らかに入ってくる音や、瞬間の美。ひとつひとつゆっくり吸収していく。「もっと人間らしく生きていいんだと、肩の力が抜けました」と言う理由の1つはこのセンサーのようなものだったのかなぁなんて勝手に推測しました。健人くんに、どうか肩の力を抜くことを忘れないでいてほしいと願ってしまう。

健人くんが見せてくれる健人くんは、全部そのままの健人くんだと知っている。ファンに対しては100%嘘偽りない本当の気持ち。仕事に関しては50%で、残りはもう少し成長してからきちんとスタッフさんに伝える(ニュアンス)、と言っていたくらい。私は健人くんのことを信頼しているから、本当の気持ちという言葉も信じる。
でも「もっと人間らしく生きていいんだ」という言葉を健人くんは伝えてくれた。全部本当の気持ちで接してくれているけれど、これからはもっと人間らしく。また新たな健人くんに出会えたみたいで嬉しかった。健人くんが健人くんのことを閉じ込めてしまっていた部分があったのかもしれない。

 

相手が言葉のナイフを突きつけても、花束を差し出してきた健人くん。健人くんの花は絶対に折れないと分かってはいるけど、それはナイフに耐えうるために強くならなければいけなかった。世界でいちばん綺麗で強くて美しい花束。時には人を否定することでしか自己表現できないこともある、みたいなナイフの使い方だとすると、自己表現を大事にする人だからナイフに手を加えず花束を差し出していた健人くん。難しいとは分かっていても人を傷つけてしまう言葉は絶対に使いたくないと話す健人くん。言葉で傷つけられる痛みも、言葉で傷つけることによって自分が負う痛みも知っているからこれからも花束を出し続けるんだろうと思う。

言葉に対してこんなにも誠実である人。ナイフを突きつけられても花束を出す人。言葉が秩序を保っている世界だから、いつもいつも言葉で伝えてくれる人。自分が持つ大切な言葉たちを私たちにも分け与えて共有してくれる人。こんなにも素敵な言葉の使い方をする人、私は他にもう出会えないかもしれないけど、それでもいい、それが幸せだと思わせてくれる人。健人くんの言葉に何度も救われてきたのは私だけじゃない。

 

健人くんが坂上拓実役でよかった。健人くんが『心が叫びたがってるんだ。』という作品に関われてよかった。と言っても、健人くんが創造してきた道の先にこの作品があったのだから、健人くんのおかげなんだけどね。健人くんありがとう。『心が叫びたがってるんだ。』ありがとう。私もこの映画に出会えてよかったと心から思います。こうやって感想を書いていても、私が映画を観た感想はもちろんこれだけじゃないし他にもまだ言葉にできる。でもこれは私の胸だけにしまっておこうかな、いつか誰かに話そうかな、みたいに、言葉は全て誰かに伝えなくてもいい。言葉は伝えるためだけのものじゃないなって、そんなことをぼんやり思いました。この映画の主題と逆やないかい


これから健人くんはどんな景色を見せてくれるのだろう。健人くんはどこにだって行けるし何でもできる、何にでもなれる。健人くんが“そうぞう”する未来が、健人くんにとって幸せなものでありますように。素敵な夏をありがとうって、心が叫びたがってるんだ。


#心が叫びたがってるんだ。
#ここさけ
#ここさけんと
#人生はハッピーエンド
#2017.08.31

 

 

 

 

追伸
ケントロイド、この夏3017年から来てくれてありがとう。最高に幸せでした。私は1ヶ月経ってもまだケントロイドとの夏を思い出にできないままでいます。
それと、どうか無理はせず体調に気をつけてくださいね、尚先輩?